Growth Accelerator Program インパクトコース

キービジュアル

社会と誠実に向き合いながら、組織・事業の次なる展開を描き続ける経営を身につける

現場の活動が評価され、支援者や資金が少しずつ集まり始めた。事業も軌道に乗り、仲間も増えた。──そのとき、経営者として問われるのは「この先、どう在りたいのか」という問いかけです。

自団体の価値観やミッションをどう維持・更新していくのか。仲間の多様性が増すなかで、共通言語をどう育んでいくのか。あるいは、社会からの期待や批判とどう誠実に向き合っていくのか。こうした問いを、日々の現場や経営判断のなかで「なんとなく感じている」方も多いのではないでしょうか。

このコースは、社会課題の現場で奮闘するリーダーが、今ある成果や状況に甘んじることなく、未来に対して責任ある成長の選択を描き直すための場です。

「どの方向に進むか」ではなく、「どのように悩み、問い、決めるか」。答えを与えるのではなく、問いを深める。そのプロセスにこそ、本質的な経営の学びがあると私たちは考えています。


プログラムの特徴

事業と組織の羅針盤を再設定する

これまでの歩みを振り返り、社会課題の構造を深く捉え直すことから始めます。その上で、自団体が社会の中で果たすべき独自の役割を、事業と組織の両面から再定義。プログラムを通じて、具体的な成長戦略と次の一手を明確に描き出します。

「個の力」を「チームの力」へ。経営者自身のリーダーシップを更新する

事業の成長に伴い、経営者には自らがトッププレイヤーとして牽引するスタイルから、多様なメンバーの力を引き出し、チームとして大きな成果を生み出すリーダーシップへの変容が求められます。先輩経営者や仲間との対話、ワークショップを通じて、自身のリーダーとしての器を広げ、組織を次のステージへと導く力を育みます。

本音で向き合える仲間と、互いに高め合い、支え合う

互いのビジョンに深く踏み込み、時には厳しい問いを投げかけ合う真剣な関係性。それと同時に、経営者ならではの孤独や葛藤を安心して分かち合える心理的な安全性を大切にします。この挑戦と受容が両立する環境が、リーダーとしての飛躍を力強く後押しします。

応募条件

 本コースは、以下のようなステージにある団体・経営者を主な対象としています。

  1. サービス・プロダクトの提供に一定の実績があり、拡大・発展に向けた動きを開始している、またはすでに着手している

  2. 組織マネジメントや財務、意思決定に関する課題を抱えながらも、理念と納得感に根ざした経営を目指している

  3. 社会的インパクトの拡大に向けて、事業の次なる展開を考える意思がある

※既存のサービス・活動規模を超えて、社会により大きなインパクトをもたらす事業を展開していくことに意思がある団体を対象としています。事業規模として年間1,000〜5,000万円/フルタイム換算でスタッフ3名以上の団体を想定し企画しています。創業期の団体はスタートアップコースへの応募をご検討ください。
※1団体から複数名(代表とエグゼクティブメンバー2名まで)の参加も歓迎します

こんな方にオススメです

事業の進化と、経営者としての自己更新。その両方を大切にしたいと願う方のご参加をお待ちしています。

  • 日々の活動に追われる中で、「本当にこのままで良いのだろうか」と立ち止まり、事業の方向性をじっくりと見つめ直したい
  • 事業の成長に伴い、プレイヤーからチームを率いるリーダーへと、自身の役割やリーダーシップを更新する必要性を感じている
  • 組織が拡大する中で、自身の想いがメンバーに伝わりにくくなっていると感じ、一体感のある強いチームづくりを目指したい
  • 経営者としての孤独やプレッシャーを分かち合い、利害関係なく本音で語り合える、信頼できる仲間を求めている

本プログラムで焦点を当てる力

  • 社会システムの変化を捉え、望ましい未来を「共創」する力

    目に見える課題の奥にある構造を読み解くだけでなく、多様な人々と対話し、社会の中に新しい価値を生み出していく。社会に応答するだけでなく、自ら未来を描き、働きかける視座と実践力を育みます。

  • 社会課題のジレンマに向き合い、覚悟を持って意思決定する力

    「活動の規模拡大」と「一人ひとりへの丁寧な支援」。「短期的な成果」と「長期的な構造変革」。社会課題の現場で絶えず生じるこうしたジレンマから逃げず、それを創造の源泉に変えます。社会との緊張関係のただ中で、自らの哲学を問い、しなやかに、そして覚悟を持って決断する力を養います。

  • ビジョンを戦略に転換し、価値を創造し続けるチームを育む力

    多様なステークホルダー、そして自己との対話を通じて明確にしたビジョンを、具体的な事業戦略や行動計画に落とし込みます。リーダーシップによってその戦略をチーム全体で共有し、メンバー一人ひとりの能力と意欲を最大限に引き出すことで、持続的に価値を創造できる強靭なチームを育んでいきます。

2025年度スケジュール

  • 期間:2024年10月〜2025年3月(約5ヶ月間)
  • 形式:対面(関東近郊)とオンラインのハイブリッド
    1. キックオフ
      セッション

      日程

      2泊3日:対面合宿 10月8日(水)〜10日(金)

      テーマ

      社会システムの変化を捉え、望ましい未来を「共創」する力を学ぶ

      • 「いかにビジョンを磨き、事業の成長につなげるか」「一人ひとりの当事者に向き合いながら、社会の仕組みに働きかけるには」をテーマにフィールドワーク
      • ワーク「社会課題や当事者のニーズを踏まえ、自団体のビジョン・ミッションを見直し、インパクト拡大の戦略を考える」
    2. 中間セッション

      日程

      1泊2日:対面合宿 11月25日(火)〜26日(水)

      テーマ

      必要な成長・拡大をマネジメントしながら、価値観や健全性を失わない組織づくり

      • 「目の前の事業にコミットしながら、社会の変化を捉え直しビジョンを描き続ける経営チームをどう作るか」等をテーマにメンターとの対話
      • ワーク「多様なメンバーの力を引き出し、チームとして大きな成果を生み出すリーダーシップへ自ら変容する」
    3. 実践期間

      日程

      10月~2月

      • 3~4人のグループで、参加者同士の定期的な相互相談と助言
      • 期間中、1団体につき最大2時間のメンタリングを、希望するメンターに依頼が可能(希望制)
    4. 企業共創セッション(スタートアップコース合同)

      日程

      1日:対面 1月下旬〜2月中旬

      • 社会の多様な仲間を巻き込み事業を発展させるため、企業関係者とともに未来を描く
    5. クロージングセッション

      日程

      1日:オンライン 3月上旬

      テーマ

      実践を振り返り、今後に向けたアクションを明確にする

    6. DEMO DAY(公開イベント)

      日程

      1日:対面3月中旬

      • 公開イベント「描く社会ビジョンを語り、企業や投資家、プロボノや一般市民など、多様な協力者を巻き込む」

2025年度メンター

  • 認定NPO法人
    自立生活サポートセンター・もやい

    理事長
    大西 連 氏

    プロフィール
    メッセージ

    メンター

    認定NPO法人
    自立生活サポートセンター・もやい

    理事長 
    大西 連 氏

    経歴

    1987年、東京うまれ。2010年頃よりボランティアとして路上生活者支援に関りはじめ、〈もやい〉に2012年からスタッフとして参画し、2014年に理事長就任。 〈もやい〉以外に、新宿の路上でホームレスの人などへの支援活動をおこなう「新宿ごはんプラス」の共同代表、自殺予防の相談支援活動である社会福祉法人いのちの電話の理事などをつとめる。また、政府のSDGs(持続可能な開発目標)推進円卓会議の構成員、同じく政府のSDGsアワードの審査員もつとめている。 2021年6月より内閣官房孤独孤立対策担当室政策参与に就任し、政府の孤独・孤立対策の政策立案にも携わる。 著書に『すぐそばにある「貧困」』(2015年ポプラ社)、『絶望しないための貧困学』(2019年ポプラ社)

  • NPO法人みんなのコード

    COO
    杉之原 明子 氏

    プロフィール
    メッセージ

    メンター

    NPO法人みんなのコード

    COO 
    杉之原 明子 氏

    経歴

    2008年に株式会社ガイアックス入社後、学校向け新規事業の立ち上げ及び責任者を経て、2014年アディッシュ株式会社設立及び取締役に就任。管理本部の構築及び上場準備の旗振りを行い、2020年3月東証マザーズ上場。2021年にみんなのコードCOO就任。ダイバーシティ経営をキーワードに、複数のベンチャー上場企業役員を兼任。

  • 地域資源ブランディング株式会社

    代表取締役
    土屋 有 氏

    プロフィール
    メッセージ

    メンター

    地域資源ブランディング株式会社 代表取締役、
    株式会社CNC(旧:Community Nurse Company) 取締役、国立大学法人宮崎大学 地域資源創成学部 准教授

    土屋 有 氏

    経歴

    宮崎県都城市生まれ。上場企業など複数の企業において事業開発担当等の経営役員を歴任。2013年宮崎へUターン。地元企業取締役としてソーシャルビジネス立ち上げ、事業収益化・成長・EXITに貢献。2015年より大学教員。専門はマーケティング、アントレプレナーシップ、ソーシャルイノベーション。研究テーマは地域課題・社会課題に対してのマーケティングアプローチ、地域におけるアントレプレナーシップ醸成と支援モデル。

プログラムへの参加に関するご案内

  • 参加費は無料です
    全4回の対面プログラム(キックオフ、中間、企業共創セッション、デモデイ)の参加にかかる交通費につきましては、ご自身にてご負担ください。ただし、⼀都三県以外(東京・埼玉・神奈川・千葉)からの参加者には、往復旅費の半額が支給されます(1回あたり上限2万円を想定、必要な前泊・後泊も対象となります)。
  • 障がい等をお持ちの⽅に対しては、その障がいの内容や程度に応じ、個別に必要かつ合理的な配慮を⾏います。サポートが必要な⽅や参加にあたって不安のある⽅は、事前に事務局にご相談ください。
  • 本プログラムは、予告なく内容が変更または中止になる場合があります。災害発生、講師の急な体調不良、その他の不可抗力による影響を含みます。変更や中止の際は、登録された連絡先に通知いたします。

2025年度募集要項

募集団体数:7~8団体(1団体2名まで)

※2024年度までの卒塾を含む、社会起業塾の卒塾生からの参加も可能です

インパクトコース選考の視点

インパクトコースの選考では、応募書類や面接を通じて、主に以下の5つの視点から、皆さんの現在地と今後の可能性について理解を深めたいと考えています。

    • 課題の構造的理解と、実践からの学習

      • これまでのご自身の経験を客観的に振り返り、そこからの学びをご自身の言葉で語れているか。
      • 取り組む社会課題の表面的な事象だけでなく、その背景にある「構造」を多角的に捉えようとしているか。
    • 未来に向けた成長戦略の仮説

      • 3〜5年後を見据え、事業と組織の具体的な成長戦略を描こうとしているか。
      • 目指す社会像から逆算し、今打つべき一手を戦略的に考えようとする姿勢があるか。
    • リーダー自身の成長意欲

      • 事業の成長のために、ご自身のリーダーシップにも変革が必要だと認識しているか。
      • 自身の弱さや課題と向き合い、それを乗り越えようとする姿勢があるか。
    • チームとしての成長可能性

      • 創業者個人だけでなく、組織全体の力を高めていくという経営者としての視点を持とうとしているか。
      • 組織の成長に合わせて、メンバーの力を引き出し、任せていく覚悟があるか。
    • コミュニティへの貢献姿勢

      • ご自身の経験や葛藤を率直に開示し、仲間と共有する準備ができているか。
      • 他の参加者の挑戦にも真摯に関心を持ち、お互いの学びに貢献しようという姿勢があるか。

2025年度の選考スケジュール

基本は主催者による書類審査による選考となります。追加のオンライン面談を依頼する場合がございます。

エントリー締切 2025年7月31日(木)10:00
書類審査期間

2025年8月1日(金)〜8日(金)

オンライン面談期間
(1時間程度)
2025年8月12日(月)〜8月22日(金)
選考結果連絡 2025年8月下旬

プログラム応募までの流れ

応募をご検討されている方は、本ページの下部にあるフォームより、「プレエントリー」をしてエントリーシートをダウンロードください。 エントリー完了には、エントリーシートを提出頂く必要があります。(※プレエントリーでは応募完了したことになりませんのでご注意ください)
また、エントリーシートの作成には一定の時間を要するため、早めに取り組むことをおすすめいたします。

  1. プレエントリー

  2. エントリーシートを
    ダウンロード

  3. エントリーシートの
    提出

※希望者は、エントリーシートの提出までに、コーディネーターとの個別事業相談が可能です。本プログラムが、ご自身のステージに合っているかなど、相談されたい方はお問い合わせ先メールアドレスよりご連絡ください。

※提供して頂いた個人情報はNPO法人ETIC.のプライバシーポリシーと規約が適用されます。NPO法人ETIC.のプライバシーポリシーについては、こちらから内容をご確認ください。応募者の氏名・所属(社名・法人名)および事業・活動概要、主な活動地域は、配布資料の一部として、選考終了後、参加者間で共有されます。また、参加動機等の記述については、講師やメンター等、本プログラムの提供に携わる第三者に、本プログラムの提供に必要な範囲で共有されます。あらかじめご了承ください。

プレエントリーおよびエントリーシートのダウンロード

エントリーを希望・検討されている方はプレエントリーの上、エントリーシートをダウンロードしてください。
エントリーに伴い、まずはプレエントリーください。

応募についてよくある質問

    • NPO法人でなくても、応募できますか?

      法人形態は問いません。株式会社、有限会社、任意団体などでも応募可能です。
      法人形態よりも、事業の目的が、ある特定の社会的課題の解決にあるかどうかを重視します。

    • 地方在住/海外在住ですが、応募できますか?

      応募可能です。対象地域は限定しておりません。対面でのセッションを一部予定しておりますが、その場合の交通費・宿泊費等は「プログラム参加補助費」を活用することが可能です。

    • 団体の代表者以外も参加できますか?

      代表の他に、右腕や事務局長など、エグゼクティブメンバー2名での参加が可能です。代表者は必ずご参加頂くよう、お願いいたします。

    • 過去に社会起業塾に参加しました。応募は可能ですか?

      応募条件を満たす団体であれば、過去の卒塾生も参加が可能です。

お問い合わせ

NPO法人エティック ソーシャルイノベーション事業部
担当:川島、小野
送付先:incu[@]etic.or.jp (メール送信時は[@]を半角の@に変更してください)

本プログラムは今後の日本社会を担う起業家型リーダーの育成・輩出を目指すETIC.と
各オフィシャルパートナーの協働で企画・運営されています。